定義と分類 / 記憶-8

記憶の話、続き。


テーマ別にグルーピングしてある図鑑を選ぶと、知識が一気に広がる…というのが前回のお話でした。

図鑑をペラペラめくっていると、グループにわかれていることに気がつきます。

知識はグループに分ける、

つまり「分類」を体感することができるのです。

更にどのような「定義」で分類されているかも体感できます。

図鑑に親しんだ子は、新しい知識をインプットするときも、定義と分類によって、まとまった形、つまりエピソード記憶として知識を蓄えるようになります。

はい、またエピソード記憶です。

エピソード記憶として蓄えれば、知識の吸収も再現も効率が格段にあがります。つまり記憶力があがる。

そして、定義と分類ができるようになると、数学の問題も数をこなしていくうちに「この場合はこうやってやる」という分類ができるようになります。つまり、パターン認識ができるようになるのです。

学習の基本は、定義と分類(*1)。

定義と分類の練習には、図鑑が一番。

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ちなみに辞典も、小学校高学年になったらテーマ別にグルーピング(分類)した辞典を。
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おすすめは、類語辞典。

言葉が意味をなすものとして存在するには、二つの関係が重要になります(* 2)。

一つ目は、その文章の中での他の言葉との相互関係。

二つ目は、使われなかった言葉との関係。これが類語辞典だとわかるのです。

言葉を選ぶということは、その言葉と類似する言葉が多数あるなかで、理由があってその言葉を選ぶ、ということ。

そのためには、類似する言葉との違いを明確にし、その違いを知ったうえで言葉を用いる必要があります。

それが、「使われなかった言葉との関係」ということです。

だから、使われなかった言葉も一緒にならんでいる類語辞典がよいのです。

類語辞典の詳細は↓



テーマ別にグルーピングされているという点で、漢和辞典もおススメです。

漢和辞典の詳細は↓



定義と分類のお話、以上です。

記憶シリーズ、次は定義と分類の体感を、別テーマで語ります。

---参考文献---
*1
*2

類語国語辞典

晋, 大野,正人, 浜西/角川書店

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辞典にも前書きがあるのですよ。

この類語辞典は、『日本語練習帳』の大野先生なので、前書きがめっちゃおもろい。


by e-sakamichi | 2022-06-23 02:00 | 本 & ひとりごと | Comments(0)

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