規律性と柔軟性

双子のムスメたち、小 6 になりました。

双子だから同じだと思われがちだけど、性格も得意なことも全然違う。小 6 という思春期に片足をつっこんだ現在、その違いがますます顕著になってきた。

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これは先冬の持久走大会でのタイム。1,800 m で タイム差が 30 秒近く、距離だとトラック半周ほどの差。

ムスメ 1 は長距離も短距離も速い。
バレーを始めて体力がついたおかげで、ますます速くなってきた。本人も自分でびっくりするほど「体が軽い」のだそう。うらやましい(笑)。

運動ができて、勉強もできる。

朝は自分で早起きして自主勉か読書をし、やらなければならないことは早々に済ませ、時間もきっちり守る。

つまり、数字として表れるスペックが高く、かつ規律性が際立つ人。

しかし急な予定変更は少々苦手。

そして、素直じゃない(苦笑)。アドバイスは聞かない。つっぱねる。興味のないことにはまったく関心を示さない、示すふりさえしない。

そして、失敗を極端に恐れる。

時間を守るのも、やらなけれならないことを早々に済ませるのも、失敗をしたくないから。

バレーでの彼女のポジションはライト、そして時々レフト(小学生はポジション固定)だが、メインアタッカーであるレフトに入ったときにボールを呼ばない。

呼んでも声が小さい。失敗するとしょぼんとする。しょぼんとして立ち上がれない。

そういう姿を見ていると、ほんとうは彼女は個人競技が向いているんだろうなと思う。個人競技、かつ相手がない。勝負するのは自分と記録。数字という誰にでもわかる基準がある競技。陸上とか弓道とかライフルのような。空間認識能力が高いし、彼女の見た目的にも弓道とライフルはいいな(笑)。

そして仕事も、対人関係や創造性を求められる仕事は向かないが、品質管理みたいに規則や数字にのっとってやる仕事は向いていると思う。その方面なら高い能力が発揮できると思う。


一方のムスメ 2 。

持久走のタイムはムスメ 1 に 30 秒近く遅れているが、決して悪い数字ではない。中の上ぐらいだし、去年の彼女に比べたら格段に上がっている。

しかし、運動は決してできるほうではない。先日わたしとバトミントンしたときは、30本ノックで羽根を返せたのは たったの 3 本。つまり打率は 1 割、一方の相方は打率 9 割越え。

勉強も算数と歴史・地理が苦手。

というように、見てわかる能力は決して高い人ではない。時間もダラダラしてるし、持ち物の管理も甘い。

しかし彼女には柔軟性がある。

自分が想定していない場面に出くわしても、その中で自分のできることを模索して対応できる。

そして何よりも、人に対する柔軟性が高い。

人の言うことを素直に聞く。あいづちを打って微笑みながら。ゆえに、話している方はとても気持ちがいい。

かといって相手の言いなりばかりではない。

流してすむことは流し、受け入れることは素直に受け入れ、流したくないものは相手の意向をふまえつつも主張することができる。その見極めが的確。

それがバレーにも出ている。

彼女のポジションはライトバック。守備メインだけど下手なほうのポジション。

しかし、教えてもらったことを真面目にやる素直さがあるゆえ、めきめき上達してきた。よって、このごろはレフトバック(守備のかなめ)に入るようになった。

何よりもいいのは、いつでも声をだすこと。

プレー間の鼓舞の声出しはもちろんのこと、プレー中に誰がボールを捕るかの声出しを常にしている。

バレーって個人の能力がいくら高くても、譲り合うとボールがつながらず終わってしまうスポーツ。ゆえに、プレー中に誰が捕るかの声掛けが大事だが、声を出す余裕がなかったり遠慮があったりで、なかなかでない。

しかし彼女は、「プレー全体が見えるのは後ろにいるわたし。だから誰が捕るかの声かけはわたしの仕事」と、自分のポジションの役割期待をつかみ、それを臆せず実行している。時に間違うこともあるけれど、間違っても凹まない。間違いも経験のうちだと知っている。

周りの子が声を出さなくても、まずは自分のため、そしてチームのために一人であっても声を出している。それが自分の仕事であり、自分がやりたいことだと本人は言う。

というように彼女は、役割期待を把握することに長け、それに応えつつも無理することなく、自分なりの目標にすり替えることができる。こういうことは、柔軟性だけでなく強さも持ち合わせていないとできない。

しかも、周りに押し付ることは決してせず、なのに自然と周りを変えることもできる人でもある。彼女の素直さと柔軟性と強さは、数字として表れる能力ではない。しかし、この資質は、彼女の魅力であり強みで、図太く生きていくのに必要な能力だと思う。

彼女はチームプレーの競技が向いているし、仕事も対人関係の仕事が適しているように思う。なによりも一緒にいて心地よい人。

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以上が 小 6 になった時点でのムスメたち。

双子といえども、それぞれに違う。

違うからこそ面白くもあり、双子だからこそ違いが際立つ。

その違いに対して、どちらが良いとか悪いという評価はいらない。ただ違うだけ。

それぞれの良いところがつぶれないよう、悪いところは悪いなりに対処ができるよう、見守り伴走してあげるのが、これから複雑なお年頃に入るムスメたちにしてあげれることなのかな……

と思ったのでした。自戒を込めて。

by e-sakamichi | 2018-05-18 02:00 | 子ども | Comments(0)

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