図鑑の効用 - 12 -2 / 一冊目の図鑑

図鑑の効用シリーズ。

一冊目に選ぶのは、大型の図鑑。
わたしの選定ポイントは、
1)分類ごとの並び、2 )新しい分類、3 ) 日本と海外のものが分けてあること。

以下、選定ポイントの続き。あくまでも好みの問題だけどね。

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4 )専門用語と漢字

専門用語が使われているものが好み。

専門用語、というと語弊があるかもしれませんが、

要は、安易に簡単な言葉で説明せず、
使う必要があれば難しい言葉でもそのまま使う、ということです。

例えば、進化・退化、虫では雌雄同体・口吻・尾状突起、植物だと対生・互生などね。

専門用語は慣れの問題なので、図鑑で何度も目にすることによって、自然と身に付きます。
自然に身につくゆえ、さらっと口にすることができる。
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例えば、黒いアゲハ。黒いアゲハは何種類かいるんだけど、図鑑を読みこんでる子なら「尾状突起が長く白色紋があるから、オナガアゲハのオスだよ」なんてさらりと言えちゃうわけです。かっこいいら(笑)。

専門用語にからんで、漢字の話。
漢字でそのまま書いてくれてる図鑑が好みです。

ルビがふってあったら、幼稚園生でも読めます、いや好きなことだから読むんです。
そうやって何度も読んでいるうちに、自然と読めるようになってくるので、絶対に漢字で書いてほしいのです。

例えば、低学年を対象としてると思われる図鑑の説明文。
「そ先」の「そ」だけひらがなで書かれてる(笑)。
こういうのは漢字でバンバン書いてほしいのです。そうすれば、「祖先」なんて漢字も自然と覚えることができますからね。

5 )DVDは不要

図鑑を見るときは、図鑑だけで完結させたいです。
どうしても知りたかったら、自分で検索しますからね。
だから、動画へのアクセスやDVD付き、というのは選定理由にはなりません。

映像というのは、さらっとみてわかった気になってしまうのでね。
「わかった気」というのが一番やっかいなの。知識の追加を拒んでしまうから。
よって、映像は補足的使用。

でも、鳥や虫の鳴き声CD付は 別、選定理由になる(笑)。鳥の鳴き声CDは、モウレツに欲しい。

6 )目次が最初

分類で体系的に知りたい人なので、常に目次を見ています。
よって、目次が図鑑の最初のほうにないと面倒。

目次が最初って普通じゃないの、わざわざこんなことを書く必要がある?と思うでしょ。
それが、そうじゃない図鑑もあるのです。
巻頭に特集をもってくる図鑑があるとですよ。

そんな図鑑は、目次がすぐに開けないので毎回イライラしてます。

(学研の図鑑LIVE がそうだったの。この植物の図鑑が、分類的には好きだけどという限定的な発言をしたのは、そのためです。
LIVEじゃない学研の図鑑は、きちんと巻頭に目次があります。)

7 ) 索引に専門用語も入る

詳しくなるうちに、専門用語の再確認が必要になるケースがあります。
そういうときに、索引に専門用語が入っていると、検索が楽です。

NEOは、まぁまぁ入っているので好み。
学研LIVE は、入っていないのが難点。

8 )解説ページの充実

各ページに、コラム的に解説が書いてあるパターンは、その都度、知識に直結できるのが利点ですがね、

根本的なことがコラム的に散逸してしまうと、「あれってどこに書いてあったけ?」って探すのが困難なんです。

よって、根本的な解説は、まとめて書いてある方が好みです。
カラーよりもモノクロのほうが、情報が厳選されるので好みです。
図だけでなく文章でもきちんと書いてくれている解説が好みです。

NEOの図鑑の巻末解説は、その点でとても評価が高い。


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以上が、一冊目に選ぶ大型図鑑の わたし的選定ポイントでした。

とはいえね、店頭で開いて見比べることができない場合が多いのでね、そういう場合は、お友だちの図鑑を見比べさせてもらうってね。

次は、二冊目以降に選ぶ図鑑のポイント。


--- 前回までのお話 ---

図鑑の効用
1. 利点
・絞り込みが容易 →
・体でわかる →

2. 分類
・共通事項の抽出 →
・階層構造 →
・樹形図 →

3. わかりやすい説明の練習
・論理的な説明 →
・定義 →
・自己肯定感 →

4. 生命観
・思春期 →
・生死観 →
・好き嫌いをこえた先 →

5. 図鑑選び
・一冊目の図鑑 →

by e-sakamichi | 2016-07-03 01:00 | 本 & ひとりごと | Comments(0)

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