図鑑の効用 - 12 -2 / 一冊目の図鑑
2016年 07月 03日
図鑑の効用シリーズ。
一冊目に選ぶのは、大型の図鑑。
わたしの選定ポイントは、
1)分類ごとの並び、2 )新しい分類、3 ) 日本と海外のものが分けてあること。
以下、選定ポイントの続き。あくまでも好みの問題だけどね。
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4 )専門用語と漢字
専門用語が使われているものが好み。
専門用語、というと語弊があるかもしれませんが、
要は、安易に簡単な言葉で説明せず、
使う必要があれば難しい言葉でもそのまま使う、ということです。
例えば、進化・退化、虫では雌雄同体・口吻・尾状突起、植物だと対生・互生などね。
専門用語は慣れの問題なので、図鑑で何度も目にすることによって、自然と身に付きます。
自然に身につくゆえ、さらっと口にすることができる。
例えば、黒いアゲハ。黒いアゲハは何種類かいるんだけど、図鑑を読みこんでる子なら「尾状突起が長く白色紋があるから、オナガアゲハのオスだよ」なんてさらりと言えちゃうわけです。かっこいいら(笑)。
専門用語にからんで、漢字の話。
漢字でそのまま書いてくれてる図鑑が好みです。
ルビがふってあったら、幼稚園生でも読めます、いや好きなことだから読むんです。
そうやって何度も読んでいるうちに、自然と読めるようになってくるので、絶対に漢字で書いてほしいのです。
例えば、低学年を対象としてると思われる図鑑の説明文。
「そ先」の「そ」だけひらがなで書かれてる(笑)。
こういうのは漢字でバンバン書いてほしいのです。そうすれば、「祖先」なんて漢字も自然と覚えることができますからね。
5 )DVDは不要
図鑑を見るときは、図鑑だけで完結させたいです。
どうしても知りたかったら、自分で検索しますからね。
だから、動画へのアクセスやDVD付き、というのは選定理由にはなりません。
映像というのは、さらっとみてわかった気になってしまうのでね。
「わかった気」というのが一番やっかいなの。知識の追加を拒んでしまうから。
よって、映像は補足的使用。
でも、鳥や虫の鳴き声CD付は 別、選定理由になる(笑)。鳥の鳴き声CDは、モウレツに欲しい。
6 )目次が最初
分類で体系的に知りたい人なので、常に目次を見ています。
よって、目次が図鑑の最初のほうにないと面倒。
目次が最初って普通じゃないの、わざわざこんなことを書く必要がある?と思うでしょ。
それが、そうじゃない図鑑もあるのです。
巻頭に特集をもってくる図鑑があるとですよ。
そんな図鑑は、目次がすぐに開けないので毎回イライラしてます。
(学研の図鑑LIVE がそうだったの。この植物の図鑑が、分類的には好きだけどという限定的な発言をしたのは、そのためです。
LIVEじゃない学研の図鑑は、きちんと巻頭に目次があります。)
7 ) 索引に専門用語も入る
詳しくなるうちに、専門用語の再確認が必要になるケースがあります。
そういうときに、索引に専門用語が入っていると、検索が楽です。
NEOは、まぁまぁ入っているので好み。
学研LIVE は、入っていないのが難点。
8 )解説ページの充実
各ページに、コラム的に解説が書いてあるパターンは、その都度、知識に直結できるのが利点ですがね、
根本的なことがコラム的に散逸してしまうと、「あれってどこに書いてあったけ?」って探すのが困難なんです。
よって、根本的な解説は、まとめて書いてある方が好みです。
カラーよりもモノクロのほうが、情報が厳選されるので好みです。
図だけでなく文章でもきちんと書いてくれている解説が好みです。
NEOの図鑑の巻末解説は、その点でとても評価が高い。
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以上が、一冊目に選ぶ大型図鑑の わたし的選定ポイントでした。
とはいえね、店頭で開いて見比べることができない場合が多いのでね、そういう場合は、お友だちの図鑑を見比べさせてもらうってね。
次は、二冊目以降に選ぶ図鑑のポイント。
--- 前回までのお話 ---
図鑑の効用
1. 利点
・絞り込みが容易 → ★
・体でわかる → ★
2. 分類
・共通事項の抽出 → ★
・階層構造 → ★
・樹形図 → ★
3. わかりやすい説明の練習
・論理的な説明 → ★
・定義 → ★
・自己肯定感 → ★
4. 生命観
・思春期 → ★
・生死観 → ★
・好き嫌いをこえた先 → ★
5. 図鑑選び
・一冊目の図鑑 → ★
by e-sakamichi
| 2016-07-03 01:00
| 本 & ひとりごと
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