三年任期、終了しました

ティーパーティーの謎 (岩波少年文庫 (051))

E.L.カニグズバーグ/岩波書店

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『ティーパーティーの謎』 E.L カニグズバーク
p 263 より

「ノア・ナディア・イーサンは、
自分以外の人のなかにやさしさをみつけて、
自分のなかで どう そのやさしさを さがしたらいいのか、わかるようになってきました。

優雅とは何か、みたことがなければわからないでしょう。
悪いものしかみたことがなければ、よいものだとわからないでしょう?」

やさしさとは何かというのも、みたことがなければわからない。

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今日は、三年任期の役員仕事の最終日、総会でした。

人の中のやさしさをみつけて、
自分の中のやさしさも探せた 三年間でした。

大変じゃないとは 言わないけれど、
役得のほうがはるかに大きかった役員仕事。

全てのみなさまに、感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

--- おまけ ---

あいさつ文、全文なり。謝辞は省略。

「今日は 心理学者アドラーさんの言葉からお話したいと思います。

心理学者のアドラーさんは、「人間の悩みはすべて 対人関係の悩み」だと、いいました。
悩みのすべてが人間関係なんですってよ。
まぁ、大変。

では、子どもと親をとりまく人間関係ってどんなんでしょうね。

わたしは、人間関係には 3 つある、と考えました。

一つ目は、横の関係。

二つ目は、たての関係。

三つ目は、ななめの関係。


一つ目の横の関係とは、

同じ学年の子との関係のことです。


学校でも、近所でも、
同じ環境ですごす相手、になりますね。


同じ環境、
だからこそ、少しの違いがとても気になります。

例えるなら、どんぐりの背比べ。


少しの違いが気になって、
そこから比べることが始まります。

「あいつの方がテストの点数がいい」

「あの子の方が友達が多い」

「どうして私はあの子みたいに運動ができないんだろう」


親もついつい
同じ年のよその子と比べてあせったりしますねぇ。


人と比べるとね、そこから生まれるのは
嫉妬・ひがみ・自己否定。

比べることは不幸のはじまりなのです。


横の関係は、比べることにつながりやすい。


人間関係の二つ目は、たての関係。

親と子の関係、兄弟の関係がこれになります。


親は
子どもによくあってほしいという思いから、ついつい厳しいことを言ってしまいますね。

「あぁしなさい、こうしなさい」

「あれはだめ、これはだめ」

「あんたは一体何やってんの」って。

だからね、たての関係も、あんがいしんどいんです。


横と たての関係だけだったらね、

人間関係は しんどい。


じゃぁ、三つ目の ななめの関係はどうなんでしょう。

ななめの関係というのは、

よその子に気をかける、お兄ちゃんお姉ちゃんが よその下の子のお世話をする、という関係です。


自分の子どもにはつい厳しくなってしまうわたしも、よその子には優しくできちゃうんですね。

自分の妹弟には厳しいお兄ちゃんお姉ちゃんも、よその子には優しくできちゃうんですね。


ななめの関係は、
人の優しさが発現しやすい関係のようです。


そして、「あら、わたしこんなに優しい一面を持っているんだ」って

自分の優しさにも気がつくこともでけるとです。


そして、「ありがとう」なんて言われると、「わたしも人の役に立てるんだなぁ」、
と貢献感を持つこともできるとです。


この貢献感というのが、実はとても大事でね。


最初に「人間の悩みは
すべて対人関係だぁ」って言い切ったアドラーさんもね、

この貢献感、つまり人の役にたっているという感じがあればね、

自分のことが好きになれると

おっしゃっています。


ななめの関係って、

人の優しさが現れやすくって、
自分の優しさにも気づけて、

人の役にたっているという感じももてて、

自分のことも

人のことも好きになれる関係なんですね。


あら、素敵。


で、この

よその子を気にかける、子どもがよその下の子のお世話をする、
というななめの関係は、

子ども会および育成会の活動そのものなんです。ね。


子どもも、大人も、
子ども会活動を通して

人の優しさ、自分の優しさにたくさん気がつけると思います。
楽しみにしていてくださいね。

御来賓の先輩方、
たくさんの優しさを見せてくださってありがとうございました。」



Commented by まめ母 at 2016-03-26 21:36 x
そうそう、斜めの関係って大事なんですね。sakamichiさんは実践でそのことを知ったのですね!
男女共同参画(だけじゃないけど)でも話題になってる「メンター」ってやつがまさに、斜めの関係ですよね!先輩なんだけど直属の上司じゃない人で、アドバイスしてもらったり、相談できたりする人のこと。。。受ける側は「メンティー」。
Commented by e-sakamichi at 2016-03-26 22:26
まめ母さん

ななめの関係というのは
子供会用語(笑)です。
そこに着地させるために、長い前文を立ち上げた感じ(笑、再)

メンター、なるほど、これもななめの関係ですね!!!
クエストもののお話(使命が主題としてあり、その使命を達成する過程で仲間と出会いせ成長していく物語)でもね、メンターは必須で。

人が成長するときに必要なのは、
リターンを求めないで、ただ優しく見守り育んでくれる人、なのかにゃあ。なーんてね。
Commented by tacca_tata at 2016-04-01 21:47
遅コメント失礼します。アドラーさんをちゃんと実生活の役立ててるサカミチさん、すばらしいと思います!そしてあいさつ文、とても素敵だったよー(^^)わかりやすくて簡潔で理路整然としてて優しい文章・・。
そうそう、あれから100分で名著の録画を夫に見せたらすぐにはまり、本買ってきました(笑)
Commented by e-sakamichi at 2016-04-02 08:50
tata さん

アドラーさん、早速でした(笑)
優しさの発現というくだりは、アドラーさんの言うところの「共同体感覚」なのかなぁ、なんても思ったりしました。ぐふ。

アドラーさんの一番好きなところは、
「重要なのは これまでどうだったのかということではなく、これからどうするかだ」というとこでした。アダルトチルドレンと対極の考え方。

アダルトチルドレン(自分の生きづらさを生い立ちのせいにすること)は出口がない、
でもアドラーの目的論は出口がある。
つまり、人は成長しうる存在なのでしゅ。あぁ、アドラーさん、ナイスです(笑)
ゆえに、アドラーさんの教育論もナイスでふ。

旦那さんの反応、気になります。ぐふふ。
by e-sakamichi | 2016-03-26 20:31 | 日常 | Comments(4)

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