聴いて深める -8 / 質問の練習


--- 前回のお話 ---


質問と復唱が、話を深めていく。

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質問するのも、練習が必要。

質問がでない理由の一つとして、
「こんなことを質問するのは、恥ずかしい」という気持ちがあるのでは、と思いましゅ。

ゆえに、相手(子ども)が質問をしたら、「いい質問だね」と まずは ほめる。

どんなささいな質問であっても、決して否定してはいけません。


「そんなことも知らないの?」は一番言ってはいけない言葉。

「いい質問だね」とほめると相手は、
「なるほど、こういう気づきを言葉にするのは、いいことなんだ!」

と思うようになるのでね、
質問することを恐れないようになるのです。

むしろ、あれこれ考えた質問は、面白くもなんともないのでしゅ。( * 1, *7 )

相手の言葉を受けてふっと湧いた疑問、
それをそのまま質問として 相手に返す。

そういうふっと湧いた質問が的を得てることは、 往々にしてあります。

ゆえに、質問してきたらほめる。
否定はしない。

ただ、指導が入ることもあります。
それは、話がずれているとき。

相手の発した言葉を拾いもせずに質問やコメントをしてきたら、
「それは、話がずれている」という指導が入ります。

もう一つ、指導が入るのは、話が広がりすぎている場合。

相手の発した言葉から拾うのはいいのですが、
それが繰り返されすぎると、おおもとの話(主題)から 外れてくる。
主題が深まらない。

聴いて深める -8 / 質問の練習_e0201060_11443988.jpg


大人の会議でも、こんな感じで話が横に広がりすぎて、

おおもとの主題がなんだったかわからなくなる場合が 多々ありますね。

ゆえに、話が広がりすぎても指導が入ります。


聴いて深める -8 / 質問の練習_e0201060_11482913.jpg

質問によって話が深まっていくのはこんな感じ。
主題から直接出る枝(キーワード)が多いのです。

会話のキーワードを図にしてみて、こんな感じになってれば話は十分に深まっているといえます。

つまり、常に主題を意識するということ。

質問の練習をするときには、
この「主題は何か?」ということを意識する必要があります。

場合によっては、この図を書きながら話をしていってもいいかと思います。

話し合いのカタチ

「聴いて深める」シリーズ、以上でおしまい。


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* 1

「コメントが凡庸。質問がパッとしない。

相手をハッとさせることを狙って考えたような作為的なこと(コメントや質問)というのは、案外誰でも思いつくようなことなのです。

むしろ、自分がハッとさせられたところから生まれてくる、自分のなかをくぐってふっと湧いて出たもの。


それを見逃さずにきちんとすくいとることが、
自分の言葉になっていくのです。」



* 7




「『質問は一つだけ用意しなさい』

『もし一つしか質問を用意していなかったら、
当然、次の質問をその場で考えなければならない。

次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているのだろう。


隠れているとすれば、
一つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。

そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。

そして、本気で相手の話を聞けば、
必ずその答えのなかから、次の質問が見つかるはずである。』


質問をする。答えが返ってくる。
その答えのなかの何かに疑問を持って、次の質問をする。

また、答えが返ってくる。
その答えを聞いて、次の質問をする。

まさにチェーンのようなやりとりを続けてインタビューを進めることが大事なのだと教えられたのです。」



by e-sakamichi | 2015-08-02 10:00 | 子ども | Comments(0)

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