対比と同化
2017年 05月 24日
昨日の記事より。
このケーキ用の器のよさは、器とケーキの対比。
器とケーキが、色においても質感においても対比しているがゆえによいのだと確信を得ました。
引き立たせたいときには、対比。
色も質感も対比させる。
一方、目立たせたくないものは、馴染むものを。
つまり同化させてしまう。
選ぶ基準は、「使い勝手がよく目にかからない」こと。(* 1)
リビングにあって目立たせたくないものの一つがティッシュ。
ゆえに、カバーをするのはもちろん、
そのカバーさえも目立たせたくない。
ゆえに、ティッシュと同化する白色のカバー。
タグやロゴを入れたいところも、ぐっと我慢してただの無地。
そして、ゴミ箱も壁と同化する色で。
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モノ選びの基準は、対比と同化。
際立たせたいときは、対比。
色だけでなく質感も対比させる。
器と料理の関係では、対比があるほうがよい。
しかし、日常生活で出しっぱなしのものを、対比させるとうるさくなる。
ゆえに、日常生活で出しっぱなしのものは、同化させることが望ましい。
色だけでなく質感も同化させる。
そうすると、目にかからない。
背景と同化するゆえに、部屋がすっきりして見える。個々の作業にも集中できる。
雑誌などで見たオシャレな家を真似して、「あぁこんなはずじゃなかった」という事態に陥ることが多いのは、対比ばかりに目が行くからだと思う。
写真や文章として説明するにも、対比はわかりやすいから、そこに情報が集中しているきらいもある。
よって、そういう雑誌やSNSによる刷り込みによって、対比=おしゃれと思いこまされている。
そして、対比はわかりやすいゆえに、シロウトが飛びつきやすい。
しかし、対比には上級のテクニックが詰め込まれており、統一性を計るにも苦労と費用を要する。
ゆえに、シロウトが飛びつくには危険。
同化を優先させるのが好ましい。
ということで、モノ選びにおける結論。
器選びは対比。
室内のモノ選びは同化。
--- 参考文献など ---
* 1
「ものにまつわる意識を可能な限り消していくことが、利休道具の根底にあるコンセプト」
「使い勝手がよくて 目にひっかからない」という言葉はこの本より。
* 2 :ティッシュカバーについての考察↓
* 3 :ティッシュがゴミ箱にぶらさがっている理由↓
by e-sakamichi
| 2017-05-24 06:00
| 家 |- 庭 & 器 & モノ
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