歩歩是道場 / マインドフルネス考 - 8

「千切りをするとすっきりする」ということに気がついたのは、15 年前。
その理由について問うこともなく過ごしていましたが、
こうやって改めて考察すると、
とても奥が深く、
かつ応用の効くことだとわかりました。


マインドフルネスの定義、再び。

「『今という瞬間』に余計な判断を加えず(中略)
自分の人生がかかっているかのように
真剣に集中して注意を向けること」(* 1)

「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、
評価をせずに、
とらわれのない状態で、ただ観ること。」(* 2)

人はなぜ、すぐに判断や評価をしてしまうのでしょう。
それは、同じ体験をしたときに、前の体験を生かすため。
人が進歩していくために必要な機能だったのでしょう。

だけど、その判断や評価をするクセによって、
自分で自分を勝手に煩わせている。
これが現代社会におけるストレスの源。

よって、ひたすらに「今ここ」に意識を留め、
判断や評価をせずにありのままを観ることは、
ストレスそのものが発生しないこと、となるのでありました。

よって、マインドフルネスとは、
ストレス発散ともストレス解消とも一線を画す。
ストレスそのものが発生しなくなる術なのでした。

そして、マインドフルネスな状態になるには、
ヨガや茶道のように特別なことばかりではなく、
日常生活にその機会はあふれている、
とも思うのでありました。

今回例を挙げたのは、
・千切り
・字をかくこと
・モノを一手で置くこと
・扉の開け閉め
・車の運転
・歩くこと
・掃除
・心の動きを観ること

この他にも、
スポーツ、スケッチ、目をつぶってボタンを留める、相手の話をただ聴く、ということも、
「今ここ」に意識を留め ただありのままに観る、
つまりマインドフルネスな状態になれること、だと思います。

と考えると、
日常生活にその機会はあふれている、
というよりも、
日常生活そのものがマインドフルネスな状態になりうる、と考えたほうがよさそうです。


「歩歩是道場」
歩くことさえも道の場となりうる。

まさにそんな感じ。


以上で、日常生活におけるマインドフルネスについての考察、おしまーい。
おつきあいくださり、ありがとうございました。


--- おまけ ---
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冬休みの宿題、書初め。
これもマインドフルネスになれる絶好の機会。

この時注意すべきは、
紙をたくさん用意しないこと(笑)。

マインドフルネスの「自分の人生がかかっているかのように真剣に集中して注意を向けること」という定義に照らし合わせて、
「紙はこれしかない」という状態にしておけば、マインドフルネスな状態になる(はず)。

書初めについての考察はコチラ。
今読み返してみると、マインドフルネスの定義にドンピシャリなこと書いてるぞ、わたし。






--- 参考文献など ---






by e-sakamichi | 2016-12-22 07:00 | 本 & ひとりごと | Comments(0)

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