図書館 - 1 / 結局は言葉
2016年 07月 28日
さて、ここからは「図書館の活用法と効用」というタイトルで、シリーズもの始まります。
まずは、序論として、なぜ本なのか?というお話から。
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言葉はコミニュケーションの手段ではあるけれども、現実のコミュニケーションでは言葉”以外”によるもの、つまり非言語コミュニケーションによるところが多いのでは……
という問いで、非言語コミュニケーションについて考察を行いました。
その結果わかったのは、
非言語の領域では、言葉以上に、自分の考え方やあり方が出てしまうということ。
「はい」という返事一つにしても、聴くという姿勢にしても、
その人がどういう考え方を根底に持っているかというのが、口で語る以上に如実にでてしまうのでした。
では、その自分の考え方やあり方はどうやって養っていくのでしょう……。
それは、自分の考えやあり方をどれだけ " 言葉 " として突き詰めていくか、ということだと思うのです(* 1)。
結局は、言葉。
「物事を整理してすっきり考えるためには、まず言葉を明瞭にする意識をもつことです。
「物事を整理してすっきり考えるためには、まず言葉を明瞭にする意識をもつことです。
言葉とは、現実をクリアにするものです。
言葉の意味をはっきりさせ、語彙の使い分けが鮮明にできると、自分の伝えたいこと、伝えたいことの精度を高めることができます。」(* 2)
「誰もが感心するような難しい言葉を使うことがいいことだと言っているわけではなくて、たとえば、今、自分が感じていることをなるべく正確に把握しようとする際も、言葉の精度が高くないとできません。」(* 3)
つまり、自分の考えやあり方を言葉として突き詰めていくにも、言葉を知らないと精度が低くなる、ということです。
ゆえに、言葉を獲得していくことが必要になる(* 4 )。
では、自分の考えを深めるための道具である言葉は、どうやって獲得してくのでしょう?
それは、やはり本を読むこと、これに尽きると思うのです。
「本当に考えるためには、本を読むことが必要です。
人間は言葉によってしか思考しないからです。
たくさん本を読む人は、たくさん言葉を獲得するのです。そして厳密に複雑に緻密にたくさん思考できるのです。」(* 5)
言葉はネットでもあふれているけれども、本の中の言葉というのは一冊まるごとの文脈の中で精査されています。
ゆえに、本の中の言葉は、ネットのそれとは段違いの精度と密度を持つのです。
だからね、やっぱり本。
--- まとめ ---
自分の考え方やあり方を深めるために必要なのは、言葉。
より精度の高い言葉を獲得するためには、本を読むことが一番。
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「非言語コミュニケーション」についての考察
序論
・どんなに言葉を尽くしても → ★
1. 現実のコミュニケーションでは
・優しさの定義、ふたたび → ★
・言葉の寄与率 → ★
2. 非言語コミュニケーションの例
・顔つき → ★
・聴く姿勢 → ★
・「はい」の一言に → ★
3. 感情はそのままで、形から入ってもいい
・わたしの中の 5 人の小人→ ★
・真似る → ★
・三つ目の方法 → ★
4. ドラマは形の宝庫
・三つ目の方法 → ★
・可変性とメタ認知 → ★
5. まとめ → ★
--- 参考文献など ---
* 1
「不平不満を持っている人がいますが、それじゃ、自分の気持ちをはっきり文章にしてみなさい。
自分の気持ちがどういうものであるか自分でもわからない状態で、親にそれをわかれと言うほうが無理ですよ。」
* 2
「物事を整理してすっきり考えるためには、まず言葉を明瞭にする意識をもつことです。
言葉とは、現実をクリアにするものです。
言葉の意味をはっきりさせ、語彙の使い分けが鮮明にできると、自分の伝えたいこと、伝えたいことの精度を高めることができます。
思考を深めるのは、言葉。」
* 3
「誰もが感心するような難しい言葉を使うことがいいことだと言っているわけではなくて、たとえば、今、自分が感じていることをなるべく正確に把握しようとする際も、言葉の精度が高くないとできません。」
* 4
p 181 立花隆「言葉というのは、すべて言葉の世界で記述されたもので、その世界の外に出る体験は言葉にならないのです「あわわ」としか言えないです。」
言葉を獲得することによってわたしの世界は広がる、ということでもある。
* 5
「37. ちゃんと寝ること」より
「本当に考えるためには、本を読むことが必要です。
人間は言葉によってしか思考しないからです。
たくさん本を読む人は、たくさん言葉を獲得するのです。そして厳密に複雑に緻密にたくさん思考できるのです。」
by e-sakamichi
| 2016-07-28 10:46
| 本 & ひとりごと
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