聴く - 4 / 自分の中の他者

--- 前回のお話 ---

聴いてもらえる話し方というのも 練習が必要。

①「アドバイスは要りません。ただ聴いてください。」という前ふりをする
②過去形で話す
③主語にするのは そのときの感情

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では、「ただ聴いてもらう」「ただ聴く」と、いったい何が起こるのでしょう……。
わたしの心境がどう変化したか、紐解いてまいりまする。

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誰かに「ただ聴いてもらう」ということが積み重なるとね、
その人がいないときでも
「その人に聴いてもらってるつもりで、自分の中で自分に話す」
ことができるようになってきたとです。

そして、誰かの話を「ただ聴く」ということが積み重なるとね、
自分の中で自分に話してるときでも、
否定も叱咤もアドバイスもせずに、ただ聴くことができるようになったとです。

これには驚いた。

そして、相手を選ばずに話して不満が増すよりも、
その人に聴いてもらってるつもりで自分の中で自分に話すほうが、
わさわさした心を早く鎮めることができる、
ということも知ったとでした。

ゆえに愚痴を言うことが減っていき、
自分の中で消化できることが増えたとでした(当人比)。

いつでも、ではありませんよ(苦笑)。
だけどね、自分で消化できる割合が格段に増えたの。

そんでね、
「その人に聴いてもらってるつもりで、自分の中で自分に話す」
というのはね、
自分の中に他者が存在するということ、だとも思ったとでした。

で、この自分の中の他者が、
自分を丸ごと受け止める存在になりえるのは、
「ただ聴いてくれる人」が 実際にいたからこそなのね。
じゃないと、自分の中の他者が 自分を否定したり叱咤したりするじゃんね。

だからね、「ただ聴いてくれる人」の存在は大きいの。

そしてね、わたしがその人にしてもらったように、
また別の相手の話を「ただ聴く」とね、
その相手の中の他者を育てることになるとですよ。
その相手の中の他者は その人の独り言を丸ごと受け止める存在になるとですよ。

こうやって、一人の「ただ聴いてくれる人」がいることによって、
どんどん いい連鎖がうまれるとでした。
すごいね(笑)。


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ということで、「聴く」ということは
その場だけではなく その後にも多大な影響を与える行為なのでした。
よって、話すことよりも、聴くことが大事。
なのに、聴くことについて習うことはない。

だからね、できんかったのはしょうがない。
だけんね、練習すっと。

ここで一つ補足。
「聴く」ことは、家人に対しては 難易度が高い。
つい叱咤やアドバイスをしたくなっちゃう。しっかりしてくれよと(苦笑)。

ゆえにね、「聴く」の練習は 家人以外が好ましい(笑)。

わたしは「カウンセリング講座」で練習しました。
実践と理論両方学べるので、講座はよかったよ。

以上でおしまーい。
聴いてくれてありがとう(笑)。

そして、いつもわたしの話を聴いてくれる友よ、
ありがとう!

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子どものための哲学対話 (講談社文庫)

永井 均,内田 かずひろ/講談社

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「自分に起こるいろんないやなこととか、不愉快な気分なんかを、自分の中でうまく処理できる方法を身につけている人が、ほんとうの意味でのおとななんだよ。」

あいたた、あいたた(笑)。


7つの習慣ティーンズ【リニューアル版】

ショーン・コヴィー/キングベアー出版

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「p 243 人の話に心から耳を傾ける

人のためにできる最大の預け入れは、話を聞くことです。
なぜでしょう?
ほとんどの人は人の話など聞かないからです。さらに、話を聞いてあげることは心の傷を癒す力もあるからです。(中略)

生きるには食べ物が必要です。それと同じくらい、話を聞いてもらうことも必要なのです。
時間をかけて相手の話を聞けば、すてきな人間関係が築けるでしょう。」

君に伝えたいこと

姜尚中/自由国民社

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「中学生くらいになると、人は『自分のなかの自分』と対話し始める頃だね。それは自分の中にもう一人の自分を見つけ、『私と私』とで対話するということだ。
 この対話を上手くできる人もいれば、できない人もいる。しかし、『自分という他者』に気づくか気づかないかは、とても大切なことだ。
 なぜなら、自分のなかに他者をもつことにより、君は自分の行為を見つめることができるようになるからだ。僕は、このときに良心というものが生まれるのだと思う。

他者としての自分と対話し、一定の距離をもちながら自分を肯定的に受け止める感情。(中略)
それがあるからこそ、他者をも受け入れることができる。」

置かれた場所で咲きなさい

渡辺 和子/幻冬舎

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「考えるということは、自分と対話すること。
自分自身に語りかけ、次の行動を決めなさい。」

「波風が立つことはあります。
ただ、自分で処理して、他人の生活まで暗くならないように気をつけているだけなのです。
暗い顔をしても、物事がうまくいくわけではないし、他人の生活まで暗くする権利はないと、自分に言いきかせていることは確かです。
不機嫌は立派な環境破壊。」

「不機嫌は立派な環境破壊」……あちゃちゃ(苦笑)


by e-sakamichi | 2016-02-11 06:00 | 本 & ひとりごと | Comments(0)

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