困った言動を 紐解く- 4 / 年齢的なこと
2016年 01月 18日
--- 前回までのお話 ---
子どもの”一見”困った言動を、子どもの資質のせいだけにしてはいけないと思うとでしゅ。
→ 困った言動を 紐解く- 1 / 序論
子どもの困った言動の由来を紐解くと、
大きく 5 つに 分けられる、と私は考えたとでしゅ。
1. 人間として共通なこと
2. 年齢的なこと
3. 性別的なこと
4. 受けとる側のとらわれ
5. 子ども本人の資質
---
今回のお話は、年齢的なこと。
ムスメ 1 が小 3 になったばかりのときに、
気になった言動。
「今日 髪を結んでいないのは ○○ちゃんだけ」
「今日は △△ちゃん以外全員スカート」
と、聞き方によっては、
仲間はずれにつながると思えるような発言を するようになったの。
わが子がそういうことを言うと、親としてはドキッとしましたの。
意地悪で言ってるわけではないとは 思うのですがね、言われたほうは傷つく。
ゆえに、「相手を傷つける言動なのでやめなさい」と 忠告しました。
正直 困ったこの言動ですが、
この言動を生き物観察的視点(笑)で見るとね、
「共通事項を抽出することによって、分類する」
という考え方を ムスメが獲得したな思ったのでしゅ。
いろんな服装の子たちがいる中で、
スカートをはいているという共通事項を抽出し、
はいている子とはいていない子を分類してるでしょ。
小 3 というこの時期は、
「共通事項を抽出することによって、分類する」
という考え方を獲得するお年頃なのかな、と 思ったのでしゅ。
その表現型として、「比較する」ことが顕著になるお年頃。
「比較する」があるからこそ、
「共通すること」がわかるようになり、
生き物の分類だとかも 理解できるようになる。
→ アゲハの観察から -7 / 共通事項を抽出して分類する
そして、社会のルールも認識できるようになる。
社会のルール=世間的に受け入れられることの共通事項、だから。
ゆえにね、人に対して文句いうとき(笑)の口調も変わってきたよ。
「普通そんなことはしない」
「お母さんは いつも ○○だ」
「絶対 間違ってる」ってね。
「普通」「いつも」「絶対」というのは、
世間もしくは相手の言動に共通する事柄を抽出できるからこそ、でてくる言葉だと思うのね。
ゆえにね、共通事項の抽出ができるようになる 小 3 あたりから、こういう文句の言い方をするようになる。
年齢的にこういう表現型がでてくるのだなぁ
と思うようになったらね、
しょうがないな、と諦めもついたとです。
諦めはするけど、
「そういう考え方を獲得していく年頃だからしょうがない」と前置きしたうえで、
「仲間はずれに聞こえるので、分類を人に対して適用するのはやめなさい」とか、
「普通、いつも、絶対はない」との指導もするんですがね(笑)。
年齢的にしょうがないこと、という視点もあると、
子どもの ” 一見 ” 困った言動に対しても、
その子の資質(性格や育ち方)のせいにすることが減ったとです。
小 6 ムスコの「うるさい」発言も、子どもの資質のせいにしていたら、
「あぁ うちの可愛いお坊ちゃんが、乱暴者になってしまったわ。私の育て方が悪かったのかしら。これじゃ世間にご迷惑をかけてしまう。どうしましょう。」
って、子どもに不要なレッテル=決めつけをしてたし、
自分を不要に責めることになっていたでしょ。
→ 来たよ、思春期!
だけど、年齢的にしょうがないという視点で見れば、「男性ホルモン、バリバリだね!」なんて、興味半分で(笑)子どもを見ることができたし、
子どもに不要なレッテルをはることも、自分を責めることもなく、
ただ「朝きついのはわかるけど、学校の準備を前日にしていないのは話が別」と指導することもできたとです。
ゆえに、子どもの ” 一見 ” 困った言動に対して、
「年齢的にしょうがない」という視点も必要、
とワタシは思うとでした。
そして、「年齢的にしょうがない」という視点をもちつつも、対処できるポイントの指導は必要、
とも思ったとでした。
ちゃんちゃん。
次のお話は、「性別的なこと」です。