安倍川 - 2 / 大谷崩 - 2 2015.05.10
2015年 06月 04日
安倍川 石ころレポート。
長くなります。
シロウトです。
ご教授くださるかた、お待ちしています(笑)。
安倍川上流の 大谷崩。
ここは、瀬戸川層群といって、
古第三紀(約 6500 ~ 2400 万年前)に
海底で堆積した
泥岩や砂岩からなる地層(*2)。
それが、ガランガランと崩れて
石になっている。
そう、石ころができる現場なのです。
ここの石は
「かたい板のような石ころ。
できたての角ばった石ころが、
川原をおおっています。
たったいまハンマーで打ち割られたというような
石ころばかりです。」(* 6)
大谷崩で よく見る 黒い石。
薄い。
石に打ち付けると、簡単に割れます。
薄くはがれるように、割れます。
よって、これは頁岩(けつがん)。
頁岩とは、泥岩が地下深くで押しつぶされ、
薄くはがれるようになった岩石(* 7)。
頁(けつ)は ページという意味。
ページ(頁)のように 薄く割れるから、頁岩ね。
頁岩は、
簡単に割れて、割れ口が鋭利なので、
石器として使われていました(* 8)。
これも、黒い石。
これも簡単に割れたのですが、
さっきの頁岩みたいに、
一方向ではがれるように、とは
ならなかったの。
「粘板岩は、
地層面に対してななめの方向に
割れる性質もある。」(* 7)。
うん、ななめにも割れてる。
さっきの頁岩より、
しわが細かいような気もするし。
粘板岩で どうでしょう?
粘板岩とは、
頁岩がさらに固く押しつぶされた岩石(* 7)。
地質図を見ると(* 9)、
ここは泥岩と砂岩になっていますが、
「糸魚川-静岡構造線と笹川構造線の
二つの衝上断層に挟まれて圧砕させたためか、
粘板岩と砂岩の互層は
小断層、風化と破砕が進み 崩れやすい」(* 4)
「崩壊地の石ころ
黒く、はしのとがった石が目立ちます。
これは「粘板岩(スレート)」と
呼ばれる岩石です。
この付近に広く分布していて、
山を越えた雨畑の集落では、
この岩石を使った硯が
特産品になっています」(* 3)
と、参考文献に記載されていたので、
ここで粘板岩があるのは
間違いではないようです。
砂礫岩。
黒い角ばった礫が 入ってますね。
さっきみたいに
ガランガラン割れた黒い石が
入っているにょ。
泥岩と砂岩の層に、
石英が白い筋状に入ってる。
割れたところに、
水が入って石英が析出した、
で いいでしょうか?
(どなたかご教授お願いします)
こういうシマシマの石も、
よく見られます。
あぁ、砂岩を取るの忘れた。
---
海底にあった泥や砂が、
固まって泥岩や砂岩となって、
モリモリと上がって、
こんな高くに。
(ここは高度 2000 m 近くあります)
モリモリだけでなく、
ギューギューもされて、
頁岩や粘板岩になっているのです。
萌えませんか?
へ? 萌えませんって。
まぁ、萌えなくても(笑)
大谷崩にきたら、ぜひ黒い石を
割ってみてくださいね。
で、ここは 雨の後や、
凍結したのが解けるような時には、
崩れる危険がありますので、
避けてくださいね。
とりあえず、大谷崩の石ころおしまい。
安倍川のレポートは、まだまだ続きます。
--- 参考文献 ---
* 1
* 2
* 3
* 4
* 5
静岡の自然をたずねて (日曜の地学)
地学団体研究会静岡支部(編集)/築地書館
2005.7.10 発行のほう
* 6
石ころがうまれた―ビロード石誕生のひみつ (地球ふしぎはっけんシリーズ) 渡辺 一夫/ポプラ社 undefined
* 7
岩石・鉱物・化石 (小学館の図鑑NEO) 萩谷 宏,堀 秀道,平野 弘道,籔本 美孝,大花 民子,大路 樹生,甲能 直樹/小学館 undefined
* 8
山川日本史総合図録 笹山 晴生(編集)/山川出版社 undefined
頁岩は、旧石器時代に使われていた。
主に、東北で。
* 9
シームレス地質図